◇RW 適正露出ディフューザーを使ったマニュアルWBの実験

 ■デジタル写真研究所における「マニュアルWB」
そもそも、Photoshopなどで後から補正するならば、それほどマニュアルWBにこだわらなくても良いと思います。マニュアルWBを設定すると言うことは、少なからず「後処理をなくしたい!」場合になると思います。そういった意味でこのページをご覧ください。

 ■ホワイトボードの問題点
プロはグレーを選択したというよりも、白いボードに対する問題を指摘しています。つまり、一般的に白い紙は蛍光塗料を多く含み、人の目に実際よりも白く見えるように細工がされているため、紫外線の影響を受けやすく、結果として実際の色よりも青色にホワイトバランスをセットしてしまうためだそうです。

 ■無彩色と有彩色
白色光に対し、光のスペクトル分配が均等なのが「無彩色」であり、特定の波長が反射・吸収され、バランスが崩れると「有彩色」となります。マニュアルWBで重要なのは、透過光であっても反射光であっても、スペクトル配分が均等に透過および反射しなければならない…つまり無彩色の「素材」でなければならないということです。

そうしなければ、マニュアルWBをとっても素材による「色」がついてしまい、いつまでたってもマニュアルWBはうまくいかないと思います。それと同様に、「ホワイトカード」か「グレーカード」か?で議論を呼びますが、無彩色の素材を使ったマニュアルWBであればどちらでも良いと思います。またホワイトカードの場合、RGBの各チャンネルが「255」を超えないようにする必要があります。

 ■私の場合は…
脇色彩写真研究所「RW 適正露出ディフューザー(RW・DFS)」を使っています。今までに「Kodak Gray Cards」やホームセンターで売っている「アクリル板」を使った方法など、いろいろとチャレンジしてきましたが、この方法が一番です。また、このたび「RW 標準グレイ・プレート」を使ってマニュアルWBの実験をしてみたので合わせてご覧ください。こちらは18%のグレーと、コントラスト調整用の白と黒の目玉つきです。反射光によるマニュアルWBを行う場合はこちらになります。
RW 適正露出ディフューザー
(透過光測定用)

 
RW 標準グレイ・プレート
(反射光測定用)

 


 ■サンプル画像
サンプルは天候「曇り」で撮影しました(光源が安定しているため)。今回は EOS-1D でテストしましたが、前回の EOS D30 と同じ結果になりました。光源が変われば結果も違ってくると思います。あくまで参考程度に考えてください。それにしても、KODAK の White でマニュアルWBをとってはいけませんね!
●RW 適正ディフューザー
●RW 標準グレイ・プレート(Gray)
●RW 標準グレイ・プレート(White)
●KODAK Gray Cards (Gray)
●KODAK Gray Cards (White)



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