インクジェットプリンタは本当に安定しているのか? その2

少し間が開いてしまいましたが、インクジェットプリンタの安定度についてのテストの続きです。
前回の続きとして、気温・湿度が違う条件で印刷した結果と、プロファイルの変換方法による色の変化について調べてみたのですが、残念ながら私の予想とは違い、ほとんど数値的な変化はありませんでした。実測 dE 1.0 以下といった結果でした。

もちろん、プリント結果を目視で比較すれば若干の違いはありますが、この程度の変化であれば通常の写真プリントにはまったく問題ないと思われます。もっとも、気温や湿度の変化がそれほど大きくなかったので、当然といえば当然ですかね。この続きは冬に行いたいと思います。

さて、これで終わったのではつまらないので、今日は Eye-One で作成したプロファイルと EPSON 純正プロファイルの違いについて、両方のプロファイルを使い、テストチャートをプリント及び測色しその違いを掲載してみました。


以前より、純正のプロファイルに問題があると指摘していますが、今日はその証拠をお見せしましょう。
まずはテスト方法ですが、前回私が作ったオリジナルのテストチャートを Photoshop にてそれぞれのプロファイルに変換しプリント。その後 Eye-One にてグレイ(L*50)部分を測色した結果を元に比較しています。詳細な条件は以下の通りです。

 (1) プリント日:2006年8月3日
 (2) 気温:26℃
 (3) 湿度:65%
 (4) 印刷方法:Photoshop CS2 にてプロファイル変換(相対的な色域を維持)しプリント
 (5) 測色日:2006年8月20日
 (6) 測色したデータを元に Phoshoshop にて画像を作成(小数点以下は四捨五入)

さて、その結果は以下の通りです。なお、プリンタドライバ設定の「自然な色合い」も同時に掲載しておきます。今回も MeasureTool を使い dE 値にて比較しました。

 ■Eye-One、EPSON純正、ドライバ設定「自然な色合い」
  Gray.jpg

 ■MeasureTool にて測定(基準がEye-One、サンプルが EPSON純正)
  MeasureTool.jpg

これを見ていただければ、数値的、視覚的のどちらで見ても純正のプロファイルの色がおかしいのがわかっていただけると思います。今後はテストチャートを定期的にプリントし、このグレイの値を測色しながら、dE 値が大きくずれるタイミングを見極めてみようと思っています。

最後に余談ですが、今回のテストで改めて感じたことは、プリンタの印刷前には必ずノズルチェックをすることですね。また、ギャップ調整はもしかすると印刷結果に大きく影響するかも知れませんので、プリントパッチを印刷する前に行うことにしました。

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