Adobe Lightroom public beta 4 を使ってみました

今回 Lightroom を使ってみました。正式には「Adobe Photoshop Lightroom」となるようです。正直、あまり多くの期待をしていなかったのですが、ちょっといじってみたら、かなりいい感じに仕上がるじゃないですか!

ちょっと大げさかもしれませんが、風景写真のRAWファイルを現像するのであれば最強の現像ソフトになるかも知れないと感じました。まだ使い始めたところですが、今日は簡単なご紹介をしたいと思います。

さてこの Lightroom は大きくわけて5つの機能に分類されます。

 (1) ライブラリ(ファイル管理機能)
 (2) デベロップ(現像設定詳細)
 (3) スライドショー
 (4) プリント
 (5) Web


現像機能は基本的に Camera RAW と同等なのですが、プリセットという機能が追加されていています。これはトーンや色合い(白黒、セピア、ポジ)を簡単に選べる機能で、わかりやすく言えば、DPP のピクチャースタイルのような機能になります。

特に、この中にある「Direct Positive」がいいですね。初期値では、シャドーがかなりつぶれてしまいますが、これを調整すれば結構いけます。コントラストも自動調整や、トーンだけのプリセットもあるので使いわけることも可能ですし、もちろん手動できめ細かく調整することも可能です。

さて、私はいつも DPP を基準に評価をしていますが、Lightroom の第一印象は以下の通りです。

 (1) 解像感は同等以上(画像によっては完全に超えている)
 (2) 色合いは、より自然な発色(特に Direct Positive がいい!)
 (3) コントラストは、より自然(ハイライト・中間・シャドーを独立して微調整が可能)
 (4) ハイライトのリカバリー機能は SILKYPIX よりも自然な仕上がりになる(結構使える)

ただし、人肌に関しては意見が分かれると思っています。
Adobe は基本的に人肌が赤っぽくなります。白色人はそれでも良いかもしれませんが、日本人の好みではないと思いますね。もちろん、色合いの調整で微調整は可能ですが、それでは他の色まで引っ張られてしまいます。Photoshop でレイヤーマスクを使えばそのようなことは簡単にできますが、全数画像処理する気にはなれません。この点、SILKYPIX や Capture ONE PRO はいい感じで人肌が現像されます。

さて、いままで風景写真をやっていて一番想い通りの色が出なかったのは、実は紅葉の「赤」なんですよね。DPP も最近紅葉に対応したピクチャースタイルを出しましたが、最終的な評価としては、まだ納得のいく色にはほど遠いといった印象です。SILKYPIX もカラーをいろいろと変えてみましたがいまいち。

唯一、Capture ONE PRO がいい線いってるかなと思っていましたが、Lightroom がそれを超えました。設定は単純に Direct Positive を選択しただけではだめでしたけど、赤の明度を下げると「おお~っ!、この色を待ってましたぁ!」といった色になったのです。まぁ、色に関してはあくまで第一印象なので、時間を置いてからもう一度評価してみたいと思います。

さて、その他の機能としてスライドショーや Web が上げられます。スライドショーや Web 機能については、デザイン性がかなり高い! もちろん、機能的には特に目新しい部分はないのですが、とっても見やすいデザインだと思います。特に、個人の方や、フォトグラファーの方で手軽に Web に公開したいのであれば、これで十分だと思います。

あと、プリントについては、きめ細かく印刷設定ができるのは良いのですが、できればラベル(テキスト)をはれる機能があれば便利かなと思います。

さて、簡単なコメントを書きましたが、機会があったら各現像ソフトに関する「デジタル写真研究所評価」をやってみたいですね。もちろん、わかりやすいサンプル付きで(笑

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Adobe Lightroom public beta 4 を使ってみました” に対して8件のコメントがあります。

  1. Orca より:

    私も以前よりダウンロードして使用していましたが、ベータ4になり格段に使いやすさが向上しました。
    デベロップ機能は個人的には非常に使いやすく現在では多用しています。
    人づてに教えていただいたサイトなのですが、おおよその使い方が良くわかりますのでお暇なときに訪れてみてください。

    http://pictureflow.fileburst.com/_Tutorials/Lightroom_4/01/index.html

  2. y-komano より:

    Orca さん、こんにちは。
    ご紹介ありがとうございます。
    ホームページをちらっと見させていただきましたが、なかなか面白そうなページですね。参考にさせていただきたいと思います。
    しかし、この Lightroom を使いこなせれば、かなり質の高い画像が現像できそうです。今、いろいろな画像をチェックしている最中です。

  3. Orca より:

    明日(19日)あたりに何か変化があるそうですよ。
    日本語化なのかβ5の発表なのか?はたまたぜんぜん違う発表なのか?
    その真相は明日の楽しみだそうです。
    y-komanoさんのライトルームレビューなど楽しみにしております。

  4. y-komano より:

    おお~! そうなんですかぁ!!
    楽しみですね。できれば日本語バージョンがほしいです。
    ベータ版の初期には存在していたようですが、フォントの不具合でダウンロード中止になったと聞いています。
    もっとも、英語で困るのはマニュアルくらいですけどね(笑

  5. Orca より:

    なんと日本語化!!!でしたね。
    私も待ちに待った出来事なので嬉しいですねー。
    さあ、明日は全てのチュートリアルなどをプリントしながら読みたいと思います。

  6. y-komano より:

    お疲れ様です。
    私も仕事から帰ってきてから少し触っています。やっぱり日本語はいいっすね! って昨日の発言は…(笑
    何か久しぶりに感動しています。
    それにしても「バイブランス」ってどうなんでしょうね? 私が今日触った感じでは、単に彩度を落としているだけのように思えるのですが。
    これだったら、カラー補正の「レッド系」の色相をいじったほうがいい感じになると思いますね。

  7. Orca より:

    もうすでにチェック済みだとは思いますが、昨日行われた説明会によると栃谷さんは↓のように言われてますね。
    以下引用-------------------
    --RawShooterといえば「バイブランス」という機能がLightroomに取り込まれました。人肌の色調整に向くとのことですが、バイブランスは「人肌色調整機能」と捉えてよいのでしょうか?
    栃谷 バイブランスは赤系統の色味を滑らかにする機能で、赤系統ですから人肌の調整に便利です。が、花などの色調整にも使えますから、人肌限定の機能と捉えられないよう、バイブランスという用語をそのまま入れています。
    宮川 英語では「ナチュラルトーン」という言葉が使われています。翻訳者やエンジニアでいろいろ相談したのですが、一言でバイブランスの機能を表現する言葉がまだ見つかっていません。バイブランスの訳については、皆さんからもアイデアをいただきたいと思います。
    引用終わり-------------------
    http://dc.watch.impress.co.jp/cda/accessories/2006/10/19/4868.html
    ただ、数値が上がるとバイブランスの方が全体的に飽和が増えるというか、汚らしく見えてしまう気がしますね。
    まだまだ使い切れてない状況ですが、新しいソフトって楽しいですねー。
    ベータ4になってから結構ハマってます。

  8. y-komano より:

    Orca さん、いろいろと情報をありがとうございます。
    以前に RawShooter インストールして使ってみたときは、この「バイブランス」なる機能を見落としていました。
    今回この機能のことは DigitalCamera.jp 様のところでを知りました。
    RawShooter は Capture ONE PRO の開発者が作ったソフトなので、基本的な機能・性能はかなりのものでしたが、色に関しては、撮影条件によっては Capture ONE PRO の方が優れていると思っています。
    さて、この「バイブランス」機能をよく観察してみると、基本的には彩度を上げ下げする機能のようです。ただし、通常の彩度とは違い、赤や黄色、人肌付近の変化量が他の色に比べてかなり少なめに動作するようです。

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