EPSON PX-5500 を購入しましたぁ!
今回、年賀状印刷を前にして PX-G900 が不調になりました。プリントすると汚れらしき筋が付着するのです。
もちろん、ヘッドクリーニングをしてノズルチェックをしてもまったく症状は変わらない。
そこで、ネットで調べてみたのですが、どやら「グロスオプティマイザ」、俗にいう「クリアインク」を使うインクジェットプリンタには最大の欠陥があるようです。それは、この「グロスオプティマイザ」はヘッドクリーニング用のスポンジに吸い込まれず、どんどんスポンジの表面に蓄積していくらしいということです。当然、どんどん蓄積していけば、クリーニングのたびにヘッドにグロスオプティマイザが付着し、結果的に印刷時に筋状の汚れがついてしまうというわけです。
まさかと思いインク交換時にスポンジを覗いてみたら、なんとスポンジの上にゼリー状になった「グロスオプティマイザ」らしきものを発見。これじゃあ、いくらヘッドクリーニングをしてもきれいにならないわけだ。
以前から、廃タンクエラーがでるとヘッドクリーニング用のスポンジを交換しなければならないとは聞いていましたが、その前に、こんな落とし穴があるとは思ってもいませんでした。この修理?には1万円かかるらしいので、今回は思い切って新しいプリンタを購入することにしました。
さて、今回の購入候補は EPSON PX-G5100 と PX-5500 です。
染料プリンタは光沢感もあり、光沢好きの私には大変魅力的ではありますが、インクジェットプリンタの用途としては、ほとんどが色見本プリントないので、安定するまで時間のかかる染料プリンタは除外しました。
さて、購入前に比較したポイントとして、
【 PX-G5100 の良いところ 】
1. 光沢感
2. クリアインク(グロスオプティマイザ)
3. CD/DVD レーベルプリント
4. 1.5pl + 5760dpi
【 PX-5500 の良いところ 】
1. ブラック・グレイ・ライトグレイを使い、グレイバランスが良い
2. 色が忠実
3. EPSON ColorBase Ver.2.0 対応
4. メーカーサンプルを見ると、シャドー側の階調がすばらしい
5. モノクロ印刷(私はあまり使わないが…)
6. インク代が若干だが安い(一般流通では逆ですけどね)
なお、両機に共通するポイントは、
1. 工場出荷時に色が調整されている
2. Photoshop などのソフトがなくても、プリンタドライバ側でプロファイル変換ができる
3. 付属の icc プロファイルが使えるレベルに仕上がっている
といったとこですかね。
あと、PX-G5100 はレッドインクとブルーインクを使うことにより、青~赤の色域が広く、しかもインクの重ね打ちが少ないため光沢感がでる。PX-5500 は、グレイ・ライトグレイを使い、色の忠実性を高めているかわりに CMYK の重ね打ちにより光沢感が少ない。あとからわかったことですが、青~赤の色域を除けば、PX-5500 の方が全般的に色域が広いです。
また、今回のグロスオプティマイザの件は、PX-G920/PX-G5000 からは改善しているらしいのですが、構造的な問題なので、これは覚悟しなければなりません。
さて、私が今回こだわったのは、色の忠実性です。
私のプリントの中心はフロンティアなので、光沢感は除外。また、保存する場合でもアルバムに入れるので、表面の凹凸は実際のところまったく問題にならないと考えました。そもそも、それぞれの特性が違うので、必要に応じて使い分けることにしています。ただ、年賀状プリントを考えると微妙なところはありますが…
あと、店頭にあったサンプル(PX-G5100 と PX-5500)を見て、シャドー側の階調が優れている点も評価しました。
とまぁ、そんなわけで PX-5500 にしたわけです。
では前置きが長くなりましたが、早速プリントし PX-G900 と比較してみた感想です。
ちなみに、比較した条件は「PX-5500 + Eye-One」と「PX-G900 + Eye-One」です。
プリントの第一印象は、いままでのプリントはどこか色が誇張されていて、特に赤系の不自然さが目だっていましたが、PX-5500 ではそのような感じが一切ありません。もし単純に PX-G900 と比較すると、彩度が落ちたように感じるかもしれませんが、正確な色は PX-5500 の方ですね。
ただし…
PX-5500 の方が部分的にドットが荒く見えます。
これは、あくまで「見える」ということです。最初、私も設定を間違えたのかと思い、いろいろと調べてみた結果、ある仮説が出てきました。それは、PX-5500 では色を忠実にするために、グレイ系のインクを多用してことが原因でドットが荒く「見える」のではないか?ということです。つまり、カラーインクよりも黒っぽいインクを多用するため、ざらついたプリントに見えてしまうということです。
これは、偶然 Eye-One のカラーパッチを印刷したときに発見しました。
例えば「オレンジ系」は PX-G900 では、ほぼ「赤」になりますが、PX-5500 では、きちんと「オレンジ」にプリントされます。ただ、黒点も多く、これによりドットが荒く見えます。これは暗い色系のパッチに言えることで、明るい色では問題ありません。
また、プリント結果を見ると人肌の部分にこの現象が出るようなので、きちんとライティングされていない人物画はドットが荒く感じられるかも知れませんね。
逆に、PX-G900 + Eye-One では、このシャドーの人肌などがとっても「キレイ」にプリントされます。
icc プロファイルを同じ Eye-One で作成したので、違いがあるとすればプリンタ本体の違いだと思います。もしかすると PX-G900 系のプリンタは一般受けするように、ハードウエア側でこの人肌の辺りの色をチューニングしているのかもしれません。そのせいなのかわかりませんが、特に紅葉のプリントにおいてモミジの赤がかなり鮮やかにプリントされてしまいます。
そこで、これらのことを考えると PX-5500 に向いている用途は
1. 色を忠実にプリントしたい風景写真
逆に向かない用途は
1. ライティングされていない人物画、あるいは暗い場所での人物画
といえます。
本日の結論としては、
1. 光沢感や鮮やかな発色を求める人物画であれば PX-G 系プリンタ
2. 忠実な(特に風景写真)プリントをしたいのであれば PX-5500
となりますね。
はじめまして。私も約1年前からPX-5500を使っています。以前はPM-4000PXを使っていました。
インクジェットの年賀ハガキだと、どちらも黒が締まりませんが、PX-G系だといかがですか?
H.Tsuka さん、はじめまして
さて、ご質問の黒の締まりですが、年賀ハガキもさまざまなタイプものがあると思いますので、一概には言えませんが、私が今年使った EPSON のハガキ(絹目)では、そのように感じたことはないですね。
ただ、写真用紙ではなく、通常のインクジェット用の年賀ハガキでは、全体的に色が薄くなるようです。
また、PX-G 系と PX-P 系はクリアインクの関係かもしれませんが、絹目であっても光沢感に差が出ます。
ありがとうございます。
通常のインクジェット用の年賀ハガキとは、相性が悪いようです。純正のはがき用紙に年賀切手がベストですかね!?
話は違いますが、フロントパネルのロックが具合悪かったので、修理センターに持ち込んだところ、1日で直ったのと上蓋がきれいに養生されていたりして、チョッと感激してしまいました。
H.Tsuka さん
重複したコメントは削除しておきました。こちらこそ、サーバーエラーでご迷惑をおかけしてすみませんでした。最近特に遅く感じております。
さて、私の年賀状は写真用(絹目含む)に年賀切手のパターンですね。今のところ手間ですがこの方法が一番だと思っています。
あと、フロントパネルの件ですが、会社で購入した PX-G5100 がまさにその現象が出ています。年があけたら修理に出そうと思っていましたので、参考にさせていただきます。
ちなみに、私の PX-5500 は大丈夫でした。