カラーマネージメントの本質とは?

カラーマネージメントっていうと、なんか難しく考えたり、モニタとプリンタとの色あわせみたいなイメージがあります。単純にそれだけならば、高いお金を出して i1 Photo や Photoshop を購入する必要はまったくありません。

でも、実際にデジタルデータを扱うと、もう少し広い視野から考えていかなければクオリティの高い画像やプリントは望めないのです。

確かに、「色あわせ」といった観点から Photoshop や i1 Photo を使うといった見方もありますが、私は少々違います。カラーマネージメントは「色を正しく伝達する仕組み」でしかありません。ルールみたいなものです。決して「Photoshop = カラーマネージメント」でなければ、「i1 Photo = カラーマネージメント」でもありません。

私が考える i1 Photo は、どちらかといえば、それぞれの機器の最大限の能力を引き出すための機械であると考えています。量産品は個体差もあれば、使っているうちに経過年劣化も発生します。インクジェットプリンタでは気温や湿度などの使用環境が変われば色も変わります。こういったいろいろなファクターを考慮し、正確な状態を測定するのが i1 Photo であると考えています。

また、せっかく機器の最大限の能力を測定できても、それぞれの機器に正しく色を伝達しなければ意味がありません。そのために Photoshop が必要なのです。そう、「プロファイル変換」です。もちろん Photoshop はそれだけではありませんが、これがカラーマネージメントにおける重要な機能なのです。

まぁ、簡単に言ってしまうと、

i1 Photo により機器の能力を最大限に引き出し、Photoshop により色の伝達を正しく行うことにより、短時間で最大のクオリティを作り出す。

ということです。これにより無駄なプリントは無くなりますし、今までのプリントがウソのようにクオリティアップします。ホントです。もちろん、他の機材やソフトでも同様の機能があれば問題ありません。

ただ、ここでよく陥るポイントとして、入力されるデータの「質」があげられます。
最近のデジタルカメラの画質は飛躍的に向上しましたが、案外クオリティは高くないということです。多くのカメラは Photoshop などで加工していると思います。できれば撮りっぱなしでプリントしたいものですよねぇ?

私が個人的に思うのは、先の機器がそろっている環境で見る限り、そういったカメラはいまのところ FinePix S3 Pro くらいしか見当たりません。他のカメラの場合は、RAW で撮影して SILKYPIX で現像したり、ワークフローを考えると多少問題があってもCapture ONE PRO といった選択肢もあります。しかし、補正なしで FinePix S3 Pro みたいなストレートな画像を私は見たことがありません。

全ての機材を使ったわけではありませんし、全ての撮影スタイルに合うわけではありませんが、少なくとも、色にこだわる人で、風景写真やスナップ、スタジオ撮影においては

 FinePix S3 Pro + i1 Photo + Photoshop CS + PX-G900(PX-G5000)

は最強でしょう。
ただ、仕事で使うには、カメラのバッファの問題や、RAW 現像が遅いなどの問題もあります。あくまで色に注目した場合です。

めずらしく強気のコメントでしたぁ!!
終わり。

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    カラーマネージメントの本質とは?” に対して2件のコメントがあります。

    1. りょう より:

      お久しぶりです。
      そのPhotoshopCSも、6月頃にはCS2になってCameraRAWも3.0になるそうです。
      ちょっとまどろっこしかった操作性が向上されるようですが、画質も
      良くなってくれることを期待します。
      C1位までいって欲しいな。

    2. y-komano より:

      りょうさん、こんにちは。
      そうですね。
      最近、使い方がわかってきたせいか、Photoshop CS からの画像の質が上がってきました。New バージョンは CameraRAW 単体で動作するなど、操作性が向上しているようですね。楽しみです。
      ただ、今のバージョンはシャドー側に赤みが出る傾向があるようです。私のところだけかも知れませんが、トーンカーブのレッドチャンネルでシャドーを少々引くといい感じになります。
      それと、使う主なパラメーターは露出と彩度です。これだけでもかなりいい感じになります。ちなみに画像にもよりますが、20~30くらい上げています。
      あとは秘密のテクニックでシャドーの感じやコントラストをキープしつつ、人肌を明るくして微調整しています。

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