SILKYPIX Developer Studio 開発テスト版 Ver0.3.0.2
いよいよ開発テスト版も大詰めにきたようです。
今回の追加機能はすばらしいです。
まずはカラーモードに「記憶色2」が加わり、いままで派手だった色がしっとり落ち着いた色になります。それと、簡易プレビューはデュアルモニタの環境であれば、快適に高速で拡大画像を見ることができます。もちろん、シングルモニタでもOKですよ(笑)。
それから「回転・デジタルシフト」は、なまけものの私には非常に有効な機能です。簡単に画像の回転ができます。切り取る必要がないので、ほんと便利ですね。
しかし、ここまでくるとあとは「ごみ取り」として、「コピースタンプ」機能がほしいっすね。RAW であれば、パラメータを変更して画像を再作成するのは簡単ですが、ごみ取りはそのつどしなければなりません。もっとも Photoshop のレイヤーを使えば簡単にできるかもです。
せっかくなので、ここで「デジタル写真研究所流」風景写真用の現像パラメータの一部をご紹介いたしましょう。
SILKYPIX 風景写真における現像テクニック(開発テスト版 Ver0.3.0.2)
■ディテールの甘さを解消する設定
Photoshop などでシャープネスをかける場合
【Sharp】 「シャープなし」
【NR】 偽色抑制:「0」
SILKYPIX でシャープネスをかける場合
【Sharp】 やや強(好みのところを選ぶ)
【NR】 偽色抑制:「0」、ノイズレベル:「0」
偽色抑制は初期値「80」になっています。これだと風景写真ではコントラストの低い山肌などが、のっぺりしてしまいます。また、ノイズレベルは Photoshop のアンシャープマスクでいう「しきい値」の役目を果たしています。きめ細かくするには「0」に設定します。
また、これとペアである「キャンセラ強度」は、「ノイズレベル」の設定値以下に対しての処理なので、これが「0」の場合には設定をいじる必要はありません。ちなみに「Sharp:シャープなし」の場合は自動的にこの値も「0」になります。
Canon 純正の DPP では、非常にきめの細かい画像が現像できます。しかしながら、その代償としてノイズがのってしまいます。実際にプリントのサイズにもよりますが、上記の設定であればそれほど目くじらを立てるほどの違いはないと思います。
■ホワイトバランスの追い込み方
例は作業スペースが AdobeRGB の場合です。
【Color】 カラースペース:AdobeRGB、カラーモード:記憶色テスト2
【WB】 色温度:「5200」、色偏差:「3」、もしくは「昼光(快晴)」
ここから色温度をスライドさせて意図する色へ追い込む。目安は、快晴が「5200」、曇りは「6000」、晴れの夕方は「4500」あたりとする。ここでは色温度が低いと青っぽくなり、色温度が高いと黄色っぽくなるところに注目して調整をする。
次に全体的に「緑」や「赤」が入っている場合は「色偏差」を微調整する。ただし、ほとんどの場合「色偏差」のスライドはかまわなくても良いので、良い色が出ない場合は徹底的に「色温度」を調整してみるのが近道です。
この方法は SILKYPIX 以外にも使えるので、他のソフトの方もお試しください。ただし、Canon 純正の DPP に関しては、カラーマネージメントで管理されているモニタの場合、DPP で現像された色と、Photoshop で開く色とは若干違いが発生します。
SILKYPIX Developer Studio
SILKYPIX Developer Studioが2.0となって新登場しました。
現像ソフトとしてはかなり高額な部類に入ると…