私が風景写真でフルサイズにこだわる理由

今まではわりと技術的なことを書いてきましたが、これからはもう少し本来の目的である「風景写真」の話題を増やしていきたいと思います。今回はその第一弾として「風景写真とフルサイズ」について書きたいと思います。

さて、私の場合は「EF70-200mm F2.8 L IS USM」これ一本あれば風景写真の6割をカバーできます。日本の風景を切り取るには最適な焦点距離だと思います。これは頻繁にレンズ交換することなくスムーズでかつ撮影に集中できる使いやすい焦点距離だからです。


風景撮影時、足場が限られる状況ではズームレンズが重宝します。撮影のリズムというか、テンポも大切です。単焦点レンズで撮影すればシャープな画像にはなりますが、単焦点レンズの弊害として、頻繁なレンズ交換、場合によってはシャッターチャンスを逃す原因にもなります。また、多くの焦点距離のレンズを持ち歩かなくてはなりません。それにごみの問題もあります。

風景写真ではほとんどの場合、三脚に取り付けるため極端に明るいレンズは必要ありません(もちろん絶対的なものではありませんが)。まぁ、こう言ってしまうと、ズームレンズはもともと画質が悪いといった意見もあると思いますが、風景写真の場合は絞り込むため、そういった差がでにくいことと(少なくとも私は問題にしていません)、逆に絞りすぎによる回帰現象の弊害が気になります。

例えば同じF16でもF1.4から始まるF16とF2.8から始まるF16では違うと思います(実証はしていませんが…)し、A4サイズまでしかプリントしないので(お恥ずかしい)、正直重箱の隅をつつくように見なければまったく問題ないと思っています。

それとフィルム時代ほどノートリミングを重要視していませんが、やはり解像感の低下につながるので、できるだけ避けたいと思っています。そういった意味からもズームレンズは有効であると思います。

ただ、よく陥りやすいことは自分が移動せず安易な撮影ポジションで撮影してしまうことなんですよね。ズームレンズに慣れてくるとどうしても単調になってしまいます。そう感じたときは自問自答しています。

風景写真の場合において、35mmサイズ用一眼レフレンズは、こういったさまざまな要望から、明るさ(F値)と焦点距離のバランスで今のラインナップになっています。必ずしも F2.8 のレンズが優れているというわけではありませんが、この方が撮影の幅が広がるのは否定できません。

と、長い前置きになりましたが、風景写真においてはこれらのことを考えると、EOS 20D のような 1.6 倍のカメラでは望遠側は良いのですが、35mm 換算の 70-100mm が不足してしまいます。結構使うんですよね。この焦点距離。といったわけで、このレンズの焦点距離を生かすにはフルサイズが必要だというわけなのです。

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    私が風景写真でフルサイズにこだわる理由” に対して2件のコメントがあります。

    1. ネクスト より:

      はじめまして。私はEOS-5Dで風景を主に撮影していますが70-200/4Lと17-40/4Lでほとんどカバーしています。5Dの前はAPS-Cサイズがメインだったためシグマの12-20を必要としましたが今は出番が少なくなりました。風景写真では単(短ではないですよ!)焦点の出番はほとんどないです。ISO400を常用しているので開放F値の明るさも必要ありませんし。やはり銀塩と同じ感覚で撮影できる方がいいですね。

    2. y-komano より:

      ネクストさん、こんにちは~。
      はっ、ほんとだぁ。
      「短焦点」ではなく「単焦点」ですよね。
      お恥ずかしいです。ご指摘、ありがとうございます。
      さて、イメージャーのサイズですが、実際に撮影された画像がよければOKなんでしょうけども、メンタルな面を考えるとフルサイズはいいですよね!
      しかし、ISO400 を常用とはうらやましいっす。
      初代 EOS-1Ds はシャドーにノイズがのってきますので、微妙な感度なんですよね。

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