RAW FILE CONVERTER EX 2.0 リリース!

先日、FUJIFILM の純正 RAW 現像ソフト「RAW FILE CONVERTER EX 2.0 powered by SILKYPIX」がリリースされました。これは「SILKYPIX Developer Studio 4」をベースに開発されたようです。

SILKYPIX はベータ版のころから 3.0 まで使っていましたが、発色や解像感が好きになれずお蔵入りになっていました。今回、FUJIFILM の純正ソフトということで久しぶりにインストールしてみました。

■ RAW FILE CONVERTER EX 2.0 powered by SILKYPIX
2015.02.28_01.jpg


ソフト自体の使用感は他のHPで紹介されているので、ここでは「カメラ内現像」や「Lightroom 5」と比較しながら、発色や解像感についてコメントをしたいと思います。

下記に「カメラ内現像のJPEG」「RAW FILE CONVERTER EX 2.0」「Lightroom 5.7」のサンプルを掲載します。なお、違いが分かるよう比較画像の周辺部分を等倍にて切り取ってあります。

■左から、JPEG, RAW FILE CONVERTER EX 2.0, Lightroom 5.7
2015.02.28_02.jpg

まずは発色について。RAW FILE CONVERTER EX 2.0 はカメラ内現像と同じに見えます。ホワイトバランスの影響なのか、若干の色温度の違いはありますが許容範囲かと。また、Lightroom 5 も FUJIFILM XQ1 のころから RAW 現像をしていますが、結果はカメラ内現像と同じに見えます。

ただ注意点として、RAW 現像ソフトでパラメータをいじってしまうと、RAW 現像ソフトの「画像処理エンジン」で処理されるため、カメラで調整した結果とは違ってきます。特にホワイトバランスの違いは筆頭で、SILKYPIX や Lightroom は X30 のホワイトバランスをシュミレーションできないので注意が必要です。こうした点は自社で RAW 現像ソフトを開発している Canon は統一感があって良いですね。

次に解像感ですが、これはかなりの差がでました。まず RAW FILE CONVERTER EX 2.0 ですが、基準のカメラ内現像に対して少々解像感が落ちますね。純正ソフトなのに。Lightroom 5 に関してはレンズ補正が無いのでヒドイもんです。また X30 の特徴の一つである「点像復元処理」と相まって、Lightroom 5 との差が広がったものと思われます。

ちなみに、Capture One Pro 8 でも現像可能ですが、フィルムシュミレーションには対応していないので、独特な発色で解像感も悪い。こと X30 の現像に関してはこれを使うことは無いかな。

あと、縦横(アスペクト)比率ですが、撮影時に3:2に設定していても「4:3」の固定出力になります。トリミングをすれば良いのですがめんどくさい。少なくとも純正ソフトではできないのかな?

ということで、結論としては RAW 現像ソフトで処理するメリットが少ないですね。画質的にはカメラ内現像が一番ですが、いちいちカメラにセットして補正するのでは使い勝手が悪くてしょうがない。そうすると選択肢としては「フィルムシュミレーション」と「解像感」を重視するなら「RAW FILE CONVERTER EX 2.0」で、「フィルムシュミレーション」と「補正のし易さ」で選ぶなら「Lightroom 5」と言ったことになりそう。

最後に、純正の RAW 現像ソフトは撮影時の設定値を反映させることや、色温度を調整してもカメラと同じ色が再現できないとだめですよね。できれば SILKYPIX ではなく自社で開発をしてほしいと思います。

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