Digital Photo Professional 4.0 へバージョンアップしました

ようやく Canon から新しい Digital Photo Professional 4.0 (以下 DPP 4.0) がリリースされました。
今回は、UI の改善から始まり新機能や既存機能の強化など盛りだくさんです。

ただ残念なのは、64bit 版しかリリースされなかったことと、対応しているカメラが EOS-1DX, EOS 5D Mark III, EOS 6D など、最新のフルサイズカメラに限定されていることですね。今後の対応に期待です。詳しい内容は以下のページを参照してください。

■Digital Photo Professional 4.0
 http://cweb.canon.jp/eos/software/dpp4.html

20140630_01.gif


さて、早速インストール。
新機能を試しながら、いざ Photoshop へ転送・・・

あれっ、おかしいな。
なぜか Photoshop が立ち上がらない。

先日 Photoshop CC 2014 にバージョンアップしたことが原因かなと思い色々と悪戦苦闘!どうしても解決できないのでネットで調べてみると、なんと DPP の「Photoshop へ転送」機能は、Photoshop の 32bit 版でないと呼び出せないということが判明。

今まで、両方入っていたので気づきませんでした(涙)
そこでさらに調べてみると、Photoshop CC 2014 32bit 版は、別途ホームページからダウンロードしなければならないということが分かったので、早速ダウンロートして無事にインストール完了。

■Adobe Photoshop CC 2014 (32Bit)
 http://www.adobe.com/support/downloads/detail.jsp?ftpID=5771

先ほどの「Photoshop へ転送」をしてみると、今度は立ち上がりました。32bit 版が・・・
DPP 4.0 から 64bit 版に限定するならば、この仕様はおかしいのでは?

※その後、Digital Photo Professional 4.1 になって、この問題は解決したようです

と、そんなトラブルはありましたが、後は順調にテストができました。
さて、前置きが長くなりましたが、早速新しくなった DPP 4.0 の中から気になった機能についてコメントしたいと思います。

 ①解像感の向上。ディテールの再現性がアップとのこと
 ②ハイライト/シャドウスライダーの調整領域拡大
 ③ホワイトバランスの色温度調整機能の改善
 ④特定色域調整(8軸色)パレット

の4点について。

まずは「解像感」でしょう。
私がメインで DPP を使わなかった最大の理由はここにあります。
さらに、追い打ちをかけるようにシャープネス処理がダメにしてると思います。
例えるならば「明瞭度」をかけすぎてる感じ。

しかし、今回のバージョンアップした DPP 4.0 は、「シャープネスをかけない素の状態」での解像感はかなり良いです。Lightroom や Photoshop とほぼ同等の解像感です。ただ、シャープネスは相変わらずダメですね。ここはやはり DPP 4.0 ではシャープネスをかけず、後から Photoshop で処理した方が良いと思います。

 ■上が Lightroom 5.5 で下が DPP 4.0
 20140630_02.gif
 ※両方とも Photoshop にてシャープネスをかけています

2番目のハイライト/シャドースライダーの調整領域拡大に関してはかなり使えそう。とは言っても、他の RAW現像ソフトでは当たり前にある機能で、結構便利な機能なんですよね。通常この機能がなければトーンカーブなどで補正しますが、そうしますとハイライトを調整したら中間色にも影響がでます。その点、この機能は他の所に影響を与えずに調整ができるのでかなり便利なんです。これが使えるようになっただけでも価値があります。

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3番目のホワイトバランスに関しては、カメラに搭載されてる微調整機能が、DPP 4.0 でも使えるようになりました。この微調整はいままでのサークル上の操作より使いやすそう。例えば緑かぶりした時などのように画像全体に色かぶりしている場合の補正などが楽にできます。

 20140630_04.gif

4番目の特定色域調整も、他の色に影響をあたえず特定の色を調整する機能です。このあたり、少し色の知識が無いと大変ですかね。「H」は色相(Hue)で、微妙な色の変更(調整)に使います。例えば若葉の色で「黄緑」→「黄色」や、肌色の「赤」→「黄色」など。「S」は彩度(Saturation)、「L」は輝度(Lightness)で、特定の色が明るく飽和している場合にこれで調整するとやりやすいです。

その他としては、サムネイル表示が速くなったこと、レンズ補正(デジタルレンズオプティマイザ)処理が速くなったことでしょうか。あっ、そうそう。ガンマ調整のところにある「自動」はケースバイケースですが、結構使えそうな機能ですね。

今回は、解像感の向上は期待以上でしたね。こうなると、現像パラメータの初期値を見直す必要がありそうです。一応、私はレンズ補正でデジタルレンズオプティマイザを「オン」。シャープネスは「オフ」が基本になりそうです。シャープネスはあとで Photoshop で出力媒体に合わせて調整といった感じでしょうか。

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以上がファーストインプレです。

しかし、ここまで良くなってくると、一部のカメラしか対応していないことが残念です。当然ですが、過去に撮影した画像も同様に現像してみたいですね。そうなれば今後の RAW 現像のワークフローを見直すことになりそうです。

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