Digital Photo Professional 4 による風景写真の仕上げのポイント

先般、EOS 5Ds シリーズ が発売される前に Digital Photo Professional 4 のバージョンアップが行われました。その時に、ピクチャースタイル「ディテール重視」が追加されたのですが、これは何も EOS 5Ds シリーズだけのものではありません。EOS-1D X でもかなり有効な機能なんです。また、最近良く耳にする回析現象とデジタルレンズオプティマイザの効果についても実験してみました。

■ピクチャースタイル「ディテール重視」
「ディテール重視」の仕様は色の飽和を抑え、シャープネスが太くならず、とても自然な感じに仕上がります。シャープネスに関しては、強さ=3.0、細かさ=1.0、しきい値=1.0 が基本のようです。以下、左がピクチャースタイル「ディテール重視」で右が「スタンダード」となっています。

EOS-1D X / EF24-70mm F2.8L II USM
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DownLoad : 20150629_01.jpg

等倍で見なければ印象も違うのでしょうが、これでは詳細な画像とは言えません。これが原因で私は Lightroom をメインで使っていましたが、これならば使えそうですね。


■回析現象とデジタルレンズオプティマイザ
「回析現象」については、1800万画素のフルサイズは出にくいと言ったコメントを見かけます。また、最近のLレンズは絞り込みによる回析現象の対策も進んでいると聞きましたがこれもどうなのでしょう。これらの疑問に対して実際に EOS-1D X と EF24-70mm F2.8L II USM を使って実験してみました。

上段がデジタルレンズオプティマイザをオフにし、絞りを F8, F11, F16, F22 と変えて撮影した写真の中心部を等倍にて切り出してあります。また、下段はデジタルレンズオプティマイザをオンにし、以下同様な処理をしています。

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DownLoad : 20150629_02.jpg

これを見ていただければ一目瞭然ですが、F8 はとてもシャープですが 1800万画素のフルサイズ+Lレンズをもってしても F22 はヒドイ結果ですね。ボケボケです。シャッタースピードも落ちていますが、それだけではないと思います。

それと、デジタルレンズオプティマイザですが、これを使うことで「回析現象」をかなり改善できることが確認できました。これってすごい機能だったんですね(笑)。デジタルレンズオプティマイザを使うことで F16 までは許容範囲かな。私は EOS 5Ds R に移行してしまいましたが、普通はこの画質があれば十分ではないでしょうか?

さて、ここから見えてくることは撮影時には F16 以上は絞らず RAW で撮影。そして現像時にはピクチャースタイルを「ディテール重視」とし、デジタルレンズオプティマイザをオンにする。これだけでかなり印象が変わります。ちなみにデジタルレンズオプティマイザは現像時にしか処理できませんのでご注意ください。

しかし、これだけ解像感がアップすると Digital Photo Professional 4 をメインにしても良いかも知れませんねぇ~。

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